
貿易をするにあたって、基本情報の一つ、HS codeについて、ご説明します。
HS code = Harmonized System Code の略です。
日本では、統計品目番号という言い方をしますね。
世の中の全ての物は、この番号で細かく分類されることができます。
全てのものは、”部(Section)”によって、21に大別されています。
例えば第1部は、「動物(生きているものに限る。)及び動物性生産品」 になりますし、第2部は「植物性生産品」と設定されています。
ただ、この部の番号は、HS-Codeの番号自体には反映されていません。
番号に反映されるのは、以下の通りです。
最初の上2桁は”類 (Chapter)”、
最初の2桁 + 次の2桁= 4桁”項(Heading)”、
最初の4桁 + 次の2桁 = 6桁を ”号(Sub-heading) という言い方をします。
そして、各国は、号(6桁)の下に、自国内で枝番を作ることができます。
例えば、自動車のHS Codeを特定してみましょう。
乗用車で、1800cc のガソリン車であれば、
まず、類(Chapter)は、
87類 ”鉄道用及び軌道用以外の車両並びにその部分品及び附属品” が適用されます。
続いて、”項(Heading)”は、
8703 “乗用自動車、自動車、ステーションワゴン、レーシングカー”
更に、”号(Sub-heading)”は、
8703.23 “シリンダー容積が1,500立方センチメートルを超え3,000立方センチメートル以下のもの”
という感じで、後は枝番のみ、ですので、それぞれの国で適用されるものを選べばいいだけです。
日本等EU外からその製品をEU内に輸入する時、
輸入者はHS Codeを指定し、通関業者に指示を出さなければいけません。
EUには日本のように通関士がいませんので、HS Codeを決める輸入者が、全責任を負う必要があります。
と言うと、余計に決定できなくなりますね。(笑)
貿易に慣れていない方から、
「ヨーロッパで使うHs code と日本のHs codeは、何が違うのでしょうか。」
「EUで輸入したいのですが、どのHS Codeを使えばいいか、アドバイスください。」
と言ったことをよく聞かれます。
当然ですね、物流会社や通関業者に聞いても、しっかりとした返事をもらえませんし、
誤った番号を使って、後々に修正申告となると、大きな損害に発展する可能性があるわけですので。
ただ、これまで説明してきた内容でもしかしたらお分かりになるかもしれませんね。
“解釈の違いがなければ”、 最初の六桁は、世界のほとんどの国(HS codeを導入している国)で同じ。
ということなんです。
つまり、上述した車のHS-codeの設定のように、最初の六桁を日本語で調べる、という方法と、
もう一つは、取引先である輸出者に、利用しているHS Codeを確認する、いうのもよい方法です。
その残りの枝番を、EU のウェブサイトで確認すればいいのです。
枝番の調べ方は、下記EUのウェブサイトに最初の6桁を入れて、
残りの枝番をつめていく、というやり方が私の経験上、一番スマートです。
もちろん、これだけではまだ心配かもしれません。
そこで、この決定に更に税関からのお墨付きをもらうこともでき、
私の以前のブログで説明していますので、BTIの申請からご確認ください。
これでHS Codeに関するリスクを極限まで低くすることが出来ます。
Leave a Reply