【欧州在庫 1】 納期で負ける日本企業

<物流で失敗する日本ビジネス>

製品を日本で作って、ヨーロッパの会社から注文がキター!! 品質 + 円安で問い合わせが多いね!!

「在庫ですか?ありますあります。すぐに出荷できます!! 」

「納期はどれぐらい?」

「一か月半ぐらいですかね。船なんで。」

「そんなに待てないよ。ドイツのサプライヤーにオーダーしたら、納期は一週間なんだけど。。。 」

「え?これで終わり?だめだめ、航空輸送します!!」

「誰が持つの?その百万円の航空輸送のコスト。」

「・・・。」

悲しいかな、営業活動はそこで終了です。

 

これは、特殊な製品を扱っている企業の話をしているわけではありません。

特殊な製品は、あくまでも特殊であり、ヨーロッパの業者を探しても同じものは手に入らないわけです。

例えば設備機械で、日本で自社用にオーダーメイドしたものは、

オーダーから納期まで何年単位というケースもありますよね。1カ月半の納期でもめることはありません。

 

さて、日本企業の製品の品質が高いというのは、ヨーロッパの一般人も知っている、周知の事実ですが、一昔前のような圧倒的な品質というわけではなくなってきました。

実際、ヨーロッパで人気があった家電製品も日本製が少なくなってしまいました。

ヨーロッパの購買担当者としても、品質、コストの比較のみならず、納期もその要素に含めるようになり、かつてのような、日本製を扱っている、という感覚は薄れています。

 

ここで重要なことは、物流(納期)で他社に負けるのはもったいない、ということです。

そこでこの5-10年程前から、日系企業の間で急激に注目を浴びているのが、

非居住者在庫、と言われる貿易・物流テクニックです。

 

<非居住者在庫 (Non Resident Inventory) とオランダ>

まずはその意味から説明、と言っても日本語は文字だけで想像しやすくていいですね。

文字通り、その国に居住していない(登記されていない)法人が持つ在庫、ということになりますね。

これをより感覚的に説明しますと、

皆さんの日本の会社が日本の工場で製品を作って、近くの倉庫に在庫として保管するのと同じように、

海外の倉庫に在庫として保管する、ということになります。

海外にあろうが、在庫の所有権は日本の会社にあるわけです。

 

もう顧客は長い間待ってくれませんし、航空輸送費も持ってくれませんね。

ということで、非居住者在庫として、顧客の近くに在庫を持つ、ということになります。

では、近くってどれぐらい近ければいいの?、という素朴な疑問がでます(笑)

もちろん、近ければ近いほど、顧客の隣に倉庫を建てたら顧客満足度は高くなるのでしょうが、

コストが半端なく膨らんでいきますので、そういうわけにはいきません。

 

ということで、EU内に中央倉庫なる、Distribution Center(配送センター)を持つ日系企業が増えています。

EUというのは物流としては国境がなく、モノの流れは自由ですので、トラック輸送で、およそ1週間もあれば、ヨーロッパのほとんどの国をカバーすることができます。

小さな小包の発送であれば、クーリエを利用して、2日程で配達が出来てしまいます。

遅延のリスクを極力抑えつつ、ヨーロッパやアジアの競合に納期で負けることはなくなるわけです。

 

では、EUのどの国にDistribution Centerを置くのがベストなのか。

例えば、ヨーロッパの顧客が一社のみで今後も変わることはない、といった特殊なケース以外では、

オランダをお勧めします。

物流に関するインフラ、地理的ネットワーク、貿易・物流制度が抜群に発達していますので、日系企業の最大の物流拠点となり得ます。

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