CMR は国際トラック輸送の運送状です。

日本からヨーロッパに出荷した製品が配達されたかどうかの証明が欲しい、と思った時、

物流会社に配達証明を依頼されたことはないでしょうか。

その際に、もしかしたらCMRのコピーを受け取っていたかもしれません。

 

この書類はそのままCMR(シー、エム、アール)と呼びます。

Convention on the Contract for the International Carriage of Goods by Road  が英語での元々の言葉ですが、

フランス語での原文の頭文字からCMRと呼ばれるようになりました。

“国際道路物品運送条約”と日本では訳されていますが、結局のところ、

トラックで国境を超えて輸送する場合の運送状(Way Bill)のことで、それをCMRと言います。

 

例えばAir Way BillやSea Way Bill はそれぞれ、

空港から空港、港から港の運送状ですが、CMRは集荷先から配達先ということになりますね。

国際輸送でトラックが頻繁に利用されるヨーロッパでは一般的な書類です。

ただ、あくまでもWay Bill (運送状)の一種であり、有価証券であるBill of Lading(船荷証券)とは性質が異なります。

 

さて、このCMRは、国際連合(UN)の機関が主導になって作られた条約で、

EUを含めた、ほとんどのヨーロッパ諸国(スイスやノルウェー等も含む)、さらにはロシア、ベラルーシ、トルコ等も含まれます。

また中近東、北アフリカの一部、中央アジアまで広がっています。

ということで、例えば、オランダからロシアにトラック輸送する場合にも、運送書類の一つとして、CMRは発行されます。

因みに、トラックで国境を超えることのない日本を含め、中国や韓国、南アジア、東南アジア諸国は、

この条約に入っておらず、CMRは利用されていません。

 

CMRが作られた経緯としては、

やはり、荷主が外国と貿易する際に利用する、国際トラック会社と運送契約するにあたって、

それぞれの国の習慣、法律、認識の違いでトラブルになりやすかったことから、

荷主とトラック会社の双方の理解や契約として、CMRという運送契約書類(運送状)が作られた、ということになります。

上述したAir Way Bill は物流会社と航空会社の契約、House Air Way Bill は物流会社と荷主の航空運送契約、

Sea Way Billも海上輸送のそれぞれの契約、ということになりますね。

 

Way Bill だけあって、他のAir Way Bill やSea Way Bill と同様に、

裏には責任の所在など運送約款が書かれてあります。

また他のWay Billと同様に、複数のページが重なっている書類で、合計4枚(別の色)で1セットとなっています。

赤色はシッパー用、

青色はコンサイニー用、

緑色は運送会社(物流会社)用、

黒色は管理用、

になっています。

CMR Sample

貨物の受託者(コンサイニー、倉庫)は、CMRの下の部分に受け取りのサインをすることで、

Proof Of Delivery (POD、配達証明)としても使われています。

ダメージがある場合にも、受け取り時にその内容が記入されることになります。

 

また、同国内でのトラック輸送では、Delivery Noteが利用される、というケースが多いのですが、

ただ、例えばオランダ国内のトラック輸送においては、CMRが利用されることも多くあります。

それぞれの国の物流の習慣により、異なっているといえます。

 

 

 

 

 

 

 

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